人口減少社会を考える 〜未来への責任〜
2024年01月31日
昨日、千葉県市議会議長会第4ブロック議員合同研修会に参加してきました。
テーマはタイトルの通り 人口減少社会を考える〜未来への責任〜
講演者は内閣官房参与(社会保障・人口問題担当)・内閣官房全世代型社会保障構築本部総括事務局長の山﨑史郎さんです。
二時間の講演でしたので、このブログでは要点だけをまとめて記載したいと思います。
・人口構造は、上の世代が次の世代のために取り組まなければならない
・2030年代に入るまでに合計特殊出生率を2.07まで引き上げなければならない
・少子化の要因は経済雇用である
・共働きと硬直的な社会規範
・社会的な意識改革
・自然と結婚し子供が欲しいと思える社会に
要点としてはこのような感じでした。以下は、私の感想も踏まえ講演内容を振り返りたいと思います。
まず講演の中で冒頭、印象に残った言葉が「上の世代が諦めたら日本は無くなってしまう」という言葉でした。現在取り組んでいる少子化対策の効果が出るのは20年後30年後です。だからこそ、未来への責任として、次世代の社会を守るために今取り組まなければなりません。
そして、どうすれば少子化が改善されるのか。それは合計特殊出生率(一人の女性が一生の間に生む子供の数)を2.07まで引き上げなければなりません。ちなみに2022年の日本の現状は1.26です。
では、少子化の原因は何なのか。もちろん様々な要因がありますが、雇用形態と有配偶率の関係性は明らかです。つまり、所得と結婚が大きく関係しているということです。さらに言えば、若い世代が「子供を持つことを経済的リスク」と考えてしまっています。出産退職によって女性の生涯所得は大幅に減少してしまいます。
だからこそ、共働き拡大の中で、育児を母親任せにせず、男性育休の取得や育休取得時の給付を拡大するなど、硬直的な社会規範の変革が必要であろうかと思います。
一方で、ちょうど最近幼稚園関係の方からお話を聞く機会があり、共働きによる親子関係の希薄化が、成長に大きく影響しているとの話がありました。出生率を高い水準で維持しているスウェーデンでは、乳児期には完全に育児休業を行い、子育てに専念するとのことです。日本のように0歳児保育は行わず、共働きを確立しています。日本ではここにおそらく、企業や働き方の意識改革が必要であるのかと思います。
ということで、まとまりきっていませんが振り返りも含めて記載してみました。
口で言うのは簡単で、政治がどこまでできるのか、また企業にも大きな負担が生じる中で、どのように上記のような社会を作っていくのか、また、地方自治体で何ができるのか。課題は山積な中で、議員としてできることをやっていきたいと思います。